1. はじめに
DAPPS(分散型アプリケーション)に関する記事を昨年くらいから目にする様になり、気にはなっていたものの、利用シーンが良く分からずにいました。
個人でブロックチェーンに関するものとしては、BitcoinとEthereumを取引所で何度か購入/売却した事があったくらいです。これはブロックチェーンを利用したというよりは、どちらかというと株取引やFXに近い感覚でした。
Brave Rewardsではブロックチェーンを比較的簡単に利用できるので、試してみました。
2. Braveとは
Braveとはプライバシーとパフォーマンスを重視したWebブラウザで、オープンソースとして開発されています。
具体的な機能には以下の様なものがあります。
- Trackers Block
- Ads Block
- HTTPS Upgrade
これらは安全なWebブラウジング環境を提供するだけでなく、無駄な広告をシャットアウトする事で無駄な通信データ量を削減します。
個人的にはモバイル環境での通信データ量を削減は、お財布にも優しく大変助かっています。
2020年6月現在ではスマホアプリダウンロードランキング上位に位置する程、日本での認知度は高まっており、まだ利用されていない方は一度利用して見る事をお勧めします。
3. Brave Rewards
3-1. Brave Rewardsとは
Brave Rewardsとは広告を閲覧する事で、お金(仮想通貨)が利用者に入る仕組みです。
Braveの目玉機能の一つとしてAds Blockの標準搭載があります。これと広告配信/閲覧は相反するものですが、あえて広告を見てくれた人にはお金をあげましょうというのがBrave Rewardsです。
もう少し踏み込んだ説明をすると、「閲覧しているサイトに貼られている広告はブロックするけど、ブラウザから通知される広告を見てくれた人には、BATという仮想通貨をチャージするよ」というものです。
この機能はアフィリエイトの代替となる機能です。
アフィリエイトではWebサイトに貼られたアフィリエイト広告をクリック(その先の課金条件を満たす)すると、広告会社からWebサイト運営者にお金が支払われます。
Brave Rewardsではアフィリエイトはブロックするけど、Brave Rewards経由の広告を見てくれたらBATを利用者にチャージしてくれます。
利用者は閲覧したサイトの頻度に応じて得たBATを自動送金する事ができます。もちろん手動でBATを送付することもでき、これはWikipediaにPaypalで募金していたものや、モナコインでの投げ銭に近いのだと感じました。この仕組みについては賛否両論ありますが、ここでは触れないでおきます。
3-2. Brave Rewardsを始めるには
Brave Rewardsを始めるのはとても簡単で、BraveをダウンロードしRewards機能を有効にするだけです。
Braveを起動したら、以下の手順を実施するだけで準備が完了します。
- ブラウザを起動し”Enable Rewards”をクリック
- Rewardsに参加する。”YES, I’M IN!”をクリック
- ブラウザURLバー横にあるRewardsアイコン()をクリックし、認証を行う。
上記の手順を実施すると、Braveの仮想通貨であるBATを入手できます。
https://github.com/brave/brave-browser/issues/3513
Braveからの広告の配信はスマホ/PC関わらず、通知をONにしていれば、BraveのAds Block機能を有効にしていても通知されます。
通知の量を調整するには、アドレスバーにbrave://rewards/#と入力し、”Ads”のSettingボタンから、1時間あたりの広告最大量を調整する事ができます。
BATは広告をみる事で手に入れる事ができます。またBATに対応しているWebサイトを開いている際には、アドレスバー横のRewardsアイコン()から簡単に”SEND A TIP”ボタンを押す事で送金する事ができます。
2020年に入ってからは仮想通貨関連企業以外にもPanasonicや有名シューズブランドも広告を出している等、Braveの一般ユーザへの広まりを示すかのように広告配信元も一般ユーザに認知度の高い企業が増えてきています。
※2020年6月1日現在、日本国内在住の方はBATによるWebサイトへの支援等は行える状態ですが、広告閲覧によるBAT取得(Brave Rewardsによる広告閲覧)は直接受け取ることができません。こちらはBrave Rewards Createrサイトから登録する事で、Paypal経由で報酬を受け取ることが出来ます。
上記サイトに登録後、管理画面に表示される各SNS/Webサイト向けのリンクを埋め込む事で自分のサイトやコンテンツの収益化を行うことが出来ます。この収益化は広告をブロックされても、コンテンツに滞在している時間に応じ閲覧者のBATが自動で配分される仕組みになっている(変更も可能)ので、良いコンテンツを作成し、長時間にわたりユーザを惹きつける程収益につながる仕組みです。別の方法としてはユーザにBraveをダウンロードさせることでも、収益を得ることができます。