Office クラウドサービスとしてMicrosoft 365を選定したワケ

1. はじめに

少し前から業務でMicrosoft 365の展開を行っています。私自身のキャリアはネットワークやプロジェクト管理といった分野に偏っていたため、あまり詳しくはなかったのですが、Windows10化の対応含めたパソコンの入れ替えを行った際に検討した事を纏めます。前提として私が本プロジェクトを担当する以前は社内でもこの分野にノータッチでした。またPC数百台程度の入れ替えプロジェクトの中で検討しました。

2. SaaSかパッケージ版か

私の場合、出発点はWordやExcel等のOfficeソフトをどうするか?といった点からの出発点でした。Officeソフトはインストール版だけではなく、クラウドサービスでの提供も一般的になってから数年以上経ち、日本でも一般的になっている印象を持っていました。今回の要件ではインターネットから切断された環境で利用する特殊なPCではなく、インターネットに接続する一般的なPCでした。今回は機能面(利用ソフト)、UX(操作性/レスポンス性能/インターネットネット切断時利用可否)、安定性、5年TCO、弾力性を検討し、SaaSを利用する方針としました。

過去社内ではクラウドサービスの導入が遅れていた影響か、シャドーITがそこら中に溢れていました。個人としての考えであった事と、社内では俗人化や情報共有とナレッジの未蓄積に対しあまり感度が高くないため、表には出さなかったものの、このタイミングでシャドーITの削減を合わせて行う事を考えていました。

3. サービス選定

私の場合、ITサービスの選定ではGartnerが出しているmagic quadrantやMarket Shareを参考にさせていただく事が多いです。当初目星をつけていたサービスに加えて比較検討する事にしています。Officeソフトだけで見ると複数社からOffice互換製品が出されています。今回はサービス間のシームレスな連携(IDaaS)とコストメリットを考慮し、Cloud drive, Chat, Video, Collaboration Tool, IDaaS, MDM等包括的なツール軍を備えている、Google Workspace , Microsoft 365から最終的にMicrosoft 365を選定しました。実際にはUIやGmailやOutlook等固有サービスで好き嫌いが人によって少なからずあるので、どちらが絶対的に優位とか正解は無いかと思います。

3-1. Microsoft 365

現在Microsoft Officeを利用している場合は、互換性の点で最有力となりえます。メリットはOffice分野でのデファクトスタンダートとなっている点と、小規模事業者向けには、Google Workspaceよりコスト面でメリットが出やすいプランが設定されている点です。

デメリットとしてはサポート環境がGoogle Workspaceより少ない点です。2021年3月現在でも、MDM等ではLinuxやChrome OSはサポートされていません。私の場合は、該当OSをサポートする必要がありませんでしたので、デメリットとはなりませんでした。

3-2. Google Workspace

メリットは環境依存が少ない事です。Officeは元々オンラインのみでしたが、現在はオフラインでの利用にも対応しています。MDMではWindows,Mac,ChromeOS,Linux,iOS,Androidとほぼ全ての端末をサポートします。またIDaasとLDAPの接続ではActive Directoryに加えてLDAP接続も対応しています。

デメリットはWorldWideと異なり日本ではMicrosoft365にシェアの面で後れを取っている為情報の入手の面で少し遅れを取っている事と既存資産からの移行性です。ExcelマクロからGoogle Workspaceへの移行にはMacro Converterが準備されていますが、実際に問題ない事の確認が取れない限り、一部リスクがあります。

4. Microsoft 365のサービス概要

実際に初めてMicrosoft 365の公式プラン紹介ページを確認するとAzure Active Directory? なぜAzureの名前が?となるのですが、これはOffice 365も単独サービスとしてのみ動いているわけではなく、シームレスなシステム連携の為、Azure Active DirectoryがIDaaSとして各種サービスとの橋渡しをしている点にあります。

サービスやアプリが多すぎるので、代表的なもののみ抜粋したものになりますが、私が把握している限りでは概ね以下の様なイメージです。

画像の背景をグレーにしている部分は外部サービス部分で、実際に構築する場合は別途手配する必要があります。またVPNやAzure AD Connect等、サービス接続部分については簡略化の為、省略している部分もあります。

こうしてみてみると入口はMicrosoft365(図内では便器上Office365と記載)であったものの、社内ITサービスのArchitectureを考慮すると、その中心はAzure Active Directoryになっていることがわかります。また今後Microsoftとしては利用者のハブとしてTeamsを利用していく事を全面に出していますので、Teamsもまた、利用者から見た場合のサービス図では中心に位置していく事になるでしょう。

Microsoft 365を採用した場合には、Azureや既存Windows Server(Active Directory)との連携がスムーズに行える様にArchitectureが構成されている事がよくわかりますね。これがMicrosoftの戦略という事を理解しつつ、上手く利用していくのが、クラウドサービスを上手く活用し投資対効果を最大化する秘訣だと考えています。

最後になりましたが、先日Microsoft 365のプラン選定を行い易くするWebツールが欲しくなり、JSの勉強を兼ねてWebサイトを作成してみました。宜しければご利用下さい。

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